2005年12月22日
■東証誤発注事件はシステムの問題?
なんだかあちこち読んでいると、みずほが東証に誤発注した件は東証のシステム障害であるというオチになりそう。もうなってんのか?
東証&富士通というとつい最近も月次処理かなにかのときにコケたばっかりで批判が集中しているところだから、こういう流れになるのはわかるんだけどさ、ちっと違うんでないかい?と思う。
なにかジェイコム株で儲けた人がその利益を返上しようとかいうニュースをときどき目にするけど、これがどーにも気持ち悪い。なにかこう、通常の公式ルールの裏に明示されていない裏ルールがあるような感じがする。市場にのった売り注文に対応した買いを出して、それが成立した。そのことに対して、強制ではないにしてもペナルティを払わなければいけない理由がどこにある?むしろ自主的に返上しようとしているからよけいに気持ち悪いのか。
いやさ、おれも、「むしろ東証のシステムの実装がおかしいのではないだろうか。」とか「いかにもオペミスを誘発しそうな仕様だな。」とか好き勝手なこといったけどさ、月次処理でコケるのと誤発注を受け付けちゃうのとは内容が違う。誤発注を受け付けてしまうのはシステムの問題じゃなくて仕様の問題だ。富士通としては東証に、このように作ってくれといわれたらそう造らざるを得ない。
今回、1円で61万株という無茶な売り注文がとおってしまったのはシステムが障害を起こしたからではなく、もともとの仕様がそういう注文を受け付けるようになっていたからじゃないのか?
この件を「システム障害」と表現するのには、どうも違和感がある。
もちろんシステムベンダーに全く関係がないとは言わない。要求された仕様を満たした上でなお間違えにくいインターフェースを設計できた可能性はあるし、どんな状況でも取り消し処理などがきちんと遂行できるような仕組みを提案すべきだったかもしれない。しかし最終的な決定権は東証にあって、その意味では、仕組みに関する責任を富士通のみに背負わせることは出来ない。
関連の話題をあちこち見てみると、どうも「空売り」の規制は市場に出ている総株数ではなくて株価に着目したモノしかないようだ。これはなんだか変な気がする。
まぁ、俺の場合、そもそも「空売り」ってナンジャラホイというところから始まるので、仕組みをよく理解できてないかもしれないが。もしかすると本当は、問題として俎上に挙げるべきはシステムじゃなくて、「空売り」の仕組みそのものじゃないだろうか。
「空売り」なるものが必要ならばその説明を、もし「空売り」の制度に改善が必要ならば、改善方法を検討した上で、システムの内容検討はそのあと。
この「空売り」という素人目には実に投機的に見える仕組みが、本来は資本を調達するための場であるはずの株式市場でどういう機能を果たしているのか、まだ理解できていない。
この「空売り」なる仕組みは、ほんとうに健全なのかな。健全そうに見えないのは俺が素人だからかな。
いまさら素人どもに「空売り」の説明までできないから、システムの更新と首の挿げ替えでしのごうとしてんのかな、なんて勘繰っている。
2005年12月14日
■はやぶさの価値
気鋭の宇宙ジャーナリスト松浦晋也氏のHPにて「はやぶさの最新ニュース」。はやぶさはミッション延長が決まった。
JAXAの広報発表はこちら
この、はやぶさ関連のニュース。ものすごくドラマティックなのがいい。どきどきしながらワッチしている。
これで無事に帰還を果たして、サンプルリターンも成功していたらすげ―ぞ。ほんと。
残念ながら現在、スラスタのトラブルを抱え帰還に黄色信号がともっているが、逆にそれがまたワクワク感を盛り上げている。
この、はやぶさ関連ニュースがまとっているワクワク感は、ちょっといままでの日本の宇宙開発にはなかったものじゃないか。以前は、失敗か成功か二者択一でのみ語られていた(そしてセンセーショナルに報道されるのは失敗のほう)宇宙開発が、このはやぶさ関連に限っては、情報の開示が細かいからなんだろうか、まるで関係者の息遣いまで感じられるようなくらい、身近に感じる。
これはJAXAが、取材現場のマスコミ関係者を上手にミッションに巻き込んでいるからだと思う。
おれはもう、記事中にある川口プロジェクトマネージャのこの台詞にしびれまくっている。
現状、NASAもESAもサンプルリターンもおそらくプロポーザルを出せないだろう。少なくともはやぶさレベルまでは成功させなくてはならないから。
だからはやぶさ2があるとすれば、これは日本にしかできないだろう。是非ともやりたい。
かっこいいー!
2005年12月12日
■とうしょうれがしー
とかいうとなんか競馬馬みたいだけど
ジェイコム株 東証、終日売買停止に@東京新聞
初値をつけた時点で自動的に、取引できる値段の下限(ストップ安)は五十七万二千円、上限(ストップ高)は七十七万二千円と決まった。同証券の売り注文も自動的に値幅制限の下限値「五十七万二千円」に変換された。同証券は繰り返し注文取り消しの操作を行ったが、売値が「一円」に設定されたままの状態だったため東証のシステムに認識されず、取り消すことができなかったとみられる。
えー。発注データが条件によってはかってに書きかえられちゃうんだ。それで発注を取り消すにはその書き換えられた後のデータを知ってないといけないのね。
いかにもオペミスを誘発しそうな仕様だな。
何でこんなへんてこな仕様になってるんだろ。受注ごとにユニークなコードを発行して管理してやればいいと思うけど。
あれかな、やっぱ、旧来の仕様をそのまま引きずっているからかな。某金融機関の発注システムのポンチ絵を見せてもらったことがあるけど、確か一昔前のISDNのモデムが何本かつながってて、この常時接続の時代にえれーナローバンドだなと驚いた記憶がある。
あー。なんかこれでシステムの乗せ変え需要とかでてくんのかな。こういうレガシーが足を引っ張っているパターンって、はたから見て論評を加えているだけのほうが気楽でいいんだけどな。ははは…はは…はぁ。
2005年12月09日
■東証の設計?
8日の東京株式市場で、みずほフィナンシャルグループの中核証券会社であるみずほ証券が、1株を61万円で売るところ、1円で61万株と誤って売り注文を出し、300億円規模の損失を出した。これが原因となって株式相場は終日混乱した。
もちろんみずほの失態ではあるんだけど、むしろ東証のシステムの実装がおかしいのではないだろうか。
ジェイコムの発行済み株式数は1万4500株しかなく、みずほの売り注文株数はその42倍。実在する現物株数以上に売ってしまい、結果的に「空売り」する形となった。
株を知らない俺はここが理解できない。
こんなコマンドを受け付けてしまうということは、東証のDBには「発行済み株式数」にあたるカラムが存在しないのか?
場に出ている「売り」と「買い」の合計数と、実際に発行された株式総数がまったく合致していないということなんだろうけど、それでいいんかい。誰もそれをすりあわせなくていいのかい。俺の買った株は本当に存在してんのかい。
この場合はたぶん、(経済上の用語はよく知らないけど)システム上はみずほに対して株券を請求する権利を売り買いするってな扱いになっているんだと思うけど、ここまで馬鹿馬鹿しく乖離した数字での取引が成立してしまうのって、システムの品質が悪いのは置いておくとして、法律的にはどうよ。よくわからん。
みずほの発注システムの仕組みに改良の余地があるのはたぶん確かだけど、これ、むしろ東証側の仕組みのほうが問題が大きいのじゃなかろうか。
