2005年01月31日
■「イリヤの空、UFOの夏」その1〜その4
メディアワークス (2002.9)
通常24時間以内に発送します。
そして折り返し点。起承転結の転で、この巻からそろそろ作者の凶悪な罠が牙をむく!ひひひ
「無銭飲食列伝」
たいがいの中学生男子はバカだが女子もバカだ。すばらしいバカだ。
須藤晶穂は考える。伊里野加奈とはなにものか。伊里野はクラスに溶け込もうとする努力をしない。話しかけられたら顔を向けるとか、そういう最低限の行動すら見せない。なのにおなじ園原電波新聞の仲間である浅羽直之はなぜか伊里野をかばう。かばうどころか、伊里野が新聞部に入るのに手を貸してしまった。クラスの中で伊里野と言葉を交わすのは浅羽だけだ。
どうしても、晶穂はどうしてもこの状況が我慢できない。いや、別に浅羽などどうでもいいのだ。子供といえども学園生活は甘いものではない。子供たちの世界観は狭い。学校と家庭と地域と、あとは雑誌やテレビの向こう側があるだけだ。聡い子は早くからその狭さにうすうす気がつくし、そうでなくてもみなその狭いなかでどうにか居心地よくすごそうと努力をする。それを伊里野と来たら、人がどう思うかなんてまったく考えないでひたらすら閉じこもる。「あっちいけ」という。伊里野は現実の厳しさを知らないのか、それともほんとにコミュニケーションはしたくないのか?ならばなぜ学校に来ている。みなでうまくやっているところに伊里野がいると余計な緊張を強いられるのだ。伊里野とはいずれは話をつけなければならない。うん、浅羽なんか関係ない。
というわけで、晶穂は伊里野を園原電波新聞の取材に誘うことにした。晶穂がいつも書いているグルメ紹介記事の取材だ。なぜ、というわけで、なのか晶穂もいまいち理解していないかもしれない。本文中で晶穂がほのめかしているように、単に理屈をつけて新聞部から伊里野を放逐したいだけだったのかもしれない。だって、まさか伊里野が誘い乗るとは思っていなかったから。
最初は、いちごパフェだった。そのころにはまだ、食べたときの感想をメモにとる余裕はあった。あくまで取材だった。でもそれがどうしたわけか、いつのまにか、まったく不思議なことに早食い競争に発展していた。もう、引っ込みはつかない。あいつには負けたくない。
そして始まる女の戦い、怒涛の鉄人定食!その1!(三日は笑える餃子)その2!(ばかばかしい容積のラーメン)その3!(火山のごとき中華丼)
ああ、もう、伊里野のあかんべーが、あかんべーが。
ライトノベルらしい誇張はもちろんあるが、そこで描かれているのは間違いなく過ぎ去りしあの夏の終わりの物語だ。
それらのみずみずしい表現がすべて、後の凶器にも等しいセカイの現実へと収斂していく。
2005年01月26日
■「イリヤの空、UFOの夏」その1〜その4
メディアワークス (2001.10)
通常24時間以内に発送します。
ああ、もう、卑怯だよ、卑怯!
早川のSFマガジンで掲載された中篇は読んでいたし、このひとの別の作品「猫の地球儀」も読んでたから、そのキャラクタ描写の実力は知っていたよ。
SFマガジンでは、人間は一人も出てこない作品を書いてて、それでも一瞬の命のきらめきや心の葛藤にどっぷりとはまらせてくれた名手だよ。あなた、無人のミサイルが抱える人生観に共感したことなんてある?そこを共感させてしまうくらいの名手なんだよ。
その名手が、そのもてる技巧の限りを駆使して描くボーイ、ミーツ、ガール。コレがよくないはずがあろうか。いや、うまい人がうまい話を書くというだけなら別に卑怯だなどといいませんよ。そんなのウェルカムに決まってるでしょう。じゃあ何が卑怯かってあなた…
ふっふっふ。ネタバレなんでいえませんがな。
2005年01月22日
■ときどき人の感想を読む
いやいや、再読、再々読に耐えうる作品だとは承知していたが、俺もけっこう見落としていたなぁ…。
しかしまぁ、なんて緻密な漫画なんだろうか。
この感想を見ながらまた再読してるんだけど、こうの史代にならヒロシマの話が書けるだろうと見抜いた編集者が、誰だか知らんが、すごいと思う。慧眼というやつか。
参考:「夕凪の街 桜の国」←うちの。
2005年01月20日
■TBを追え!
リファラをたどっているとblogmapのおもしろい機能に気がついた。
トラックバックのやりとりを追跡できるのだ。
たとえば、つい最近TBをいただいたこの記事「NHK番組改編祭り」なんかを投入するとこんな感じになる。
タイトルだけでもざっと見てわかるとおり、朝日がダメ派・NHKがダメ派・安部中川がダメ派・もとの番組がダメ派、全部の立場がひととおりそろっているみたい。
わはは、おもしれー。
2005年01月18日
■NHK番組改編祭り
アンテナに引っかかってきたもんから適当に。
http://www.wafu.ne.jp/~gori/diary3/000434.html
http://www.wafu.ne.jp/~gori/diary3/000434.html
朝日がまたでっち上げ派
http://finalvent.cocolog-nifty.com/fareastblog/2005/01/nhk.html
http://blog.livedoor.jp/biscute/archives/12319363.html
だってもともとの番組がほんとに偏向してたんだもん派
http://blog.livedoor.jp/zentoku2246/archives/12318270.html
http://d.hatena.ne.jp/harunalove/20050114#p1
NHKもうだめじゃん派
http://deadletter.hmc5.com/blog/archives/000087.html
http://deadletter.hmc5.com/blog/archives/000088.html
http://le-matin.air-nifty.com/asalog/2005/01/post_29.html
http://le-matin.air-nifty.com/asalog/2005/01/post_30.html
http://ishisaka.cocolog-nifty.com/opc_diary/2005/01/post_7.html
大物政治家の政治介入はイヤン派
http://ohnishi.livedoor.biz/archives/12304060.html
とりあえず俯瞰して並べちゃおうか派
(↑↑以上、茶化してカテゴライズしたけど、どこもそれなりにちゃんとしたサイトだと思う↑↑)
ええと、プレイヤーは
- NHKで番組を作った人(と模擬裁判ネタを提供した人)
- NHKの幹部
- 安部・中川
- 朝日新聞
どうも、あちこち読んでいると偏向といわれても仕方ないような雰囲気あり。NHKもごくたまに批判的精神皆無の番組を流すことがあるよう。有名どころでは「奇跡の詩人」問題とか。
ただでさえ圧力によるものか単に偏向を修正したかったのかよくわからない上に、エビジョンイル問題と絡まっちまってさらにややこしくなってる。
安部さんも中川さんもせめて放送後にモノを見てから言えばよかったのにね。じゃないと、痛くもない腹を探られることになる。実際はどうアレ、何かを発言すればそれを圧力と解釈される可能性のある地位にいることはわかっているだろうに。
ネット上では評判悪いからなぁ・・・。安部・中川が番組の件で呼んだのか、NHK側から日常業務として訪れた際の雑談だったのか。なぜいまごろになって出したのか。中川さんが訂正しているけど実際のところどうなのか。
かな?
それぞれのプレイヤーが微妙に事実の一部分をぼやかしたり膨らましたりして主張しているのでよけいに混乱している。そいでもって、全プレイヤーにそれぞれ噛み付ける場所があるので、好きな人が好きなところに好きなだけ噛み付ける。楽しそうだなぁ。
とりあえず、番組内容が偏向していることと、大物政治家が実物を見ないで口を出すことは別問題としないとややこしくてかなわんね。
へー。こんなところがあるのか。
■ミーガン法
ネオリベラリスティックな衝動に抗して(ミーガン法 Part 4) macska dot org
再犯者率関連まとめ 日記みたいなモノ
性犯罪者の再犯率? Dead Letter Blog
健全な売り手/賢い買い手 Dead Letter Blog
「誰でも、自分でも、加害者になりうる」のか 児童小銃
「再犯者率」と「再犯率」 児童小銃
再犯率と再犯者率を混同しているっていうのはありそうな話。
ミーガン法の問題点として、性犯罪者の前科者の住所を知ってじゃあどうするの?って部分が置き去りにされているところがある。
自分の娘が殺される前に殺しに行く?嫌がらせをしてその町にいられなくする?
そもそも防犯の役に立つのかどうか。この町でできなきゃ他所いってやるまでだし、初犯の人間に対する牽制もできない。実際のところ、前科者の所在地を把握することが役に立つ場面って、せいぜい発生してしまった事件の容疑者選定で手間が省けるぐらいじゃないかな。それはそれなりに重要なんだけど。
ただ、本当に欲しいのは、あらかじめ用意された復讐の矛先じゃなくて、次の犠牲者が出ないようにすることなんだよね、きっと。
その上でなお居住地を公開すべしというなら、刑法なり何なりに「これこれの種類の犯罪を犯したものは出所後何年間(または無期?)人権の一部が制限される」との一文を明記すべき。
幸い、マスコミのあおりはともかく、警察も法務省もわりと冷静に見ているようなのでちょっと安心。たぶん警察のみが居住地を把握していて、一般には公表しないというのが妥当な線じゃなかろうか。
要するにマスコミに踊らされんなよって話なんだけど、なかなか難しいね。心情的には思わず踊っちゃうよな。
■次はイラン
また、中央情報局(CIA)の元高官は記事の中で、「これは、テロに対する戦いだ。イラクはその一つにすぎない。ブッシュ政権は広大な紛争地域を視野に入れており、次は、イランに対する軍事作戦を行うだろう」と話している。
うおぅ。これほんとですか。
これがほんとだとすると、小ブッシュはいくらなんでも調子乗りすぎではないか。核武装の意思を持つことが軍事的攻撃の理由になるとすると、どんな国にも言いがかりつけられるよな。極端な話、日本の政権与党自民党のえらい人だって、核をもつことを検討してもいいんじゃないかなー?みたいな発言はしているのだし。
いや、もちろん、これ以上核兵器を増やすことは反対なんだけど、核武装をやめさせるために軍事作戦を行うっていうのは、逆効果になるんじゃないだろうか。
もともとアメリカは強大な軍事力と核武装の両方を持っていて、アメリカがそれを使う意志をもっていなくてもそれなりの影響力を振りまいている。これに不公平感を感じている国が力で対抗しようと考えた場合、核などの大量破壊兵器でギャップを埋めようと考えるのは当然だろう。
たしかに、核武装しようとすると軍事攻撃しちゃうよんっていわれると核武装のコストは跳ね上がるけれども、そうするといつまでたっても彼我の差はうまらないわけで、現状を打破するためにはやっぱり核兵器が欲しい、こういう発想をさせないためには、国際社会で軍事力以外でなら一発逆転もありうるのだという雰囲気を作っていくことだと思う。
あと、核疑惑とテロを意図的に直結させているのもちょっと気に食わない。アルカイダの引き起こした911みたいな事件とイランの核疑惑はまったく質の違う問題であって、それぞれ別の対応があってしかるべきだけど、なんだか全部にテロという風呂敷をかぶせて一まとめにしてしまっている。
もしイラン攻撃が決定したら、小泉さんはどうするだろう。
ホワイトハウスはこの報道に対し、「不正確な情報だらけだ」と反論している。
ホワイトハウスはいちおう火消しに回っているようだ。そうなると気になるのは記事の信憑性だけど。
うーん。ニューヨーカー誌って、あっちではどういう位置付けの雑誌なんだろう。
2005年01月16日
■「くらやみの速さはどれくらい」
早川書房 (2004.10)
通常24時間以内に発送します。
これはなかなか手ごわい作品だった。
本書の舞台は先端分野の科学技術は多少は進んでいるが、基本的な社会構造やその雰囲気はほとんど変わっていないくらいの近未来。明日ではないが、明々後日くらいには来てるかもしれない時代。主人公は、自閉症という偏見と誤解の多い症例を得た、ルウという青年だ。胎児や新生児の時点で治療を施すことにより自閉症はほぼ完治する時代に、彼は年齢的にその治療法が間に合わなかった最後の世代だ。
そんな彼に、新任の上司は(経費節減を狙って自閉症者向けの福利厚生を廃止する目的で)成人した自閉症者向けの新療法の実験台になるよう圧力をかける。
ルウは自閉症だがちゃんとした社会生活を送っている。数学の才能のあった彼は社会に貢献するまっとうな職を得ており、職場の仲間ともまずまずうまくやっていけている。仕事以外の社会生活でもアフターファイブにはフェンシングのクラスに通い、いわゆる普通の(自閉症者でない)友人もたくさんいる。
ルウは自閉症者である。ルウは社会に適応している。ルウは社会に貢献している。しかしルウには自閉症を「治す」よう圧力がかかっている。はたして自閉症者でなくなってもルウはルウでいられるだろうか。
ルウは、何を選択するだろう。
2005年01月12日
■その警告は無視せよ
広島市曰く「警告は出ますがセキュリティ自体には問題ない」 高木浩光@自宅の日記
広島市と高知県のWebサイトにアクセスするとセキュリティ警告がでる件について市に問い合わせたときのレポートが載っている。
・・・うーん・・・
自治体の職員の方もかわいそうだな−と思った。
いや、でも、これはいうまでもなく高木氏のほうが圧倒的に正しいのであって、自治体の職員がかわいそうなのは自治体側に責任がある。
ネット上の証明書の確認なんて、その辺の本屋さんにいって初心者向けのインターネットの本を開くと書いてあるような基本的な事柄であって、本来は知ってて当然なのだ。
だけどほんとの問題は、電話対応した職員個人のスキルの低さよりも、そういうスキルの人がシステム担当についてしまうorつかざるを得ないその状況だと思う。たぶん、行政全体での意識があまり高くないのだ。
こういうレベルで信頼が置けないところが、住基ネットがいまいち浸透しない原因だろう。
■実は昔から言われていたこと
オフショア開発時代の「開発コーディネータ」
いいかげんにして! 日本企業 ─中国に嫌われる理由
続・いいかげんにして! 日本企業 ─理不尽な態度
以上@IT情報より
オフショアに限らず日本での開発案件全般にいえる欠点。
業務分析をなおざりにしたままスタートし、走りながら暫定的仕様を蓄積してなんとなく出来上がる。
そのわりにマネジメントが手戻りの発生をほとんど考慮していないので仕様変更で見積もりそこなうことがそのままデスマーチに直結したりする。
というか、スパイラルベースで見積もりの見直しなんていう作業が入ることがほとんどない。
たぶん日本は、良くも悪くも職人気質の国で、これはその悪い面だと思う。
ちっちメモ。
2005年01月11日
■ほら、あれ、あれだよ。蚊取り線香を入れる豚!

The Stipa Caproni !(自動翻訳)
うわ、かっこいい!素敵!
要するにダクテッドファンに翼と座席をつけたやつか。
木に登るとは聞いていたけど、空を飛べるまでにはどれくらいおだてればいいのか。
自動ニュース作成Fで拾ったネタ。
2005年01月07日
■とれぺ
ビートルズが使わなかったトイレットペーパーが競売に 今日のボツ!写真
最低落札価格はなんと4万ポンド(約800万円)だってよ!だってさ。
この記事の何に驚いたかってあなた、こんなに茶色くて使いにくそうなトイレットペーパーってあんのか!ってこと。トイレットペーパーというよりもトレーシングペーパーだよ。この際ビートルズなんかどうでもいいし。
なんか妙に硬そうだし薄そうだし。薄くて汁が染みそうだし。うは、いっちゃった。
だいたい茶色の紙でさ、きちんと拭けたかってどうやって確認するんだ?
■ありがたみ
格調のある引導法語が、パソコンですぐに作成出来ます。「引導法語作成ソフト」
納骨自動管理映像音響システム 「パルティア」 (参考リンク:棚にしまうな。取り出すな。)
いずれ三途の川の渡し賃もお財布ケータイで支払えるようになるぞ。ありがたいことだなぁ。
・・・つか、卒塔婆くらい筆で書いて欲しいよな。
2005年01月05日
■漏洩対策
日立、社内業務でパソコン利用全廃・専用端末で情報漏えい防止 日経
抜本的な情報漏洩防止策を施した情報システムを開発し情報・通信グループを対象に導入 日立ニュースリリース
情報漏洩の問題ってどの企業でもなかなかたいへんで、どうしても業務上の利便性をある程度犠牲にしてしまうところもあるんだけど、それにしてもずいぶんとまた思い切ったことをするなと思ったね。
スラドなんか読んでると、社内でパソコン全廃っていうのはちょっとなさそう。問題のHDを搭載しない端末なるものがどんなものかいまいち正体がはっきりしないが、情報を一元管理しながら端末側の使い勝手をよくしようと思ったら、どうしたって相当太くて切れにくい回線が必要なんだけど、その辺どうなっているんだろう。それに、社内文書は予算組んでシステム造ればいいかもしれないが、外部向けの印刷文書をやり取りしたい場合はどうするんだろ、OpenOfficeなんかをX端末とかで操作させるんだろうか。うわーめんどくさそ。
■内戦の予感
2005年の幕開けからとんでもないニュースが出てきた。
すでにウェブサイトも出来ている模様。千葉国ホームページ
いや、おい、待て。内乱罪とかはどうなるのか、と思ったらすでに政府にも動きが。
政府、千葉の独立を認めず―経済制裁発動へ Foolge
恐ろしいことである。ただでさえ昨年は血腥い話題には事欠かなかった一年であるが、わが日本国にも斯様に重大な内乱の火種があろうとは。
北朝鮮人質問題よりも郵政民営化よりも、コイズミ政権はさらなる問題を抱えることとなった。
いっそ、京都御所かどこかををバチカン市国みたいにしちゃって、日本全体を適当に分割して連邦制か何かみたいにしちゃうのはどうだろう。
どうも毎日は、毎年元旦に嘘記事出している模様。記事中になんの断りもないので吃驚した。





