小泉首相靖国参拝 「心の問題」決意貫く 中韓の干渉強く牽制@産経
小泉純一郎首相は十七日午前、東京・九段北の靖国神社を今年初めて参拝した。靖国参拝は就任以来五回目。参拝は秋季例大祭に合わせ行われ、本殿に入らず、記帳はしなかった。拝殿正面の賽銭(さいせん)箱にポケットから賽銭を投じ、一般参拝客と同じ略式の「自由参拝」(拝殿前参拝)形式をとった。私的参拝を強く打ち出した形だが、参拝中止を求めていた中国や韓国は激しく反発。韓国政府関係者は、十二月に予定されている盧武鉉大統領との日韓首脳会談の延期や中止を検討する考えを示唆した。もともと靖国問題って、中韓が便利に使えるほとんどコストのかからない外交カードだったんだけど、なんだか小泉さん、参拝を強行することでこのカードの無効化を狙っているんじゃないかと思えてきた。
コストがかからないということはつまり、カードを切るための外交的リスクがほとんどないこと。
なんせ中韓はなにもしないでも、小泉さんが勝手に毎年、使えるカードを作ってくれている。都合のいいことにA級戦犯も合祀してくれてることだし、きっと来年も参ってくれることだろう(あ、来年は任期切れ?)。私的なポーズをとろうが知ったこっちゃない。
靖国参拝は日本からの働きかけにそっぽを向くための、実にちょうどいいエクスキューズになっている。この便利で毎年発行される靖国カードを切るために中韓が差し出すべきものは、何もないのだ。
わき道にそれるがその点で、衆議院TV 国家基本政策委員会合同審査会(党首討論)(なんてのがあんのね)での前原さんの靖国問題の突っ込みは、ずっこけてしまうよな。
せっかく外交問題にしっかり言及してるんだから、最後までそっちで責めればいいのにどーして途中で参拝の作法なんかにいっちゃうのか。こんなことだから民主党は選挙でイマイチ勝てないんだな。
小泉さんの心の問題なんかは実はどうでもよくて、好きにやってもらえればいい。本当に野党として聞くべきは、靖国参拝を続ける限り、中韓に日本の外交オプションにいちいち応えなくてすむ低コストの切り札を継続して使わせてしまい、しかも日本にはそのカードの使い方を相手国に制限する手段を事実上持たないこと。それこそが問題の焦点であるべきだ。
閑話休題。
さて、小泉さんは今年も中韓に対して外交的無料食事券*1を発行した。
今まで、中韓が靖国カードを切ることで発生したコストは、主に日本が支払ってきた。出てきて欲しい協議のテーブルには出てこなくなるし、現地の日本企業はまたデモやなんかを警戒したり従業員のストを警戒したりしなければならない。こういったコストをまた今年も負担することが決定してしまった。
どうもこの御食事券乱発振りを見ると、逆に小泉さん、インフレを起こして靖国カードの価値を下げる作戦に出てるんじゃないか?
中韓が靖国カードを切っても、小泉さんは知らん振りしてほうっておく。もともと低コストの切り札なので、それで日本を動かせないと学習すれば、やがて中韓も靖国カードを切り札と思わなくなるだろう…てなかんじで。
考えすぎかね。でも中韓が靖国カードの価値をどう判断するかは完全に彼らの手にゆだねられていて、日本から操作することはほとんど出来ないわけだけど。あれかな、小泉さんは要するに、我慢比べを挑んでるのかな。
話変わって、冒頭にリンクした産経の記事に戻って…
衆院議員初当選から三十年以上にわたり、ほぼ毎年、靖国参拝を続けている首相。愛読書の一つは、特攻で散った学徒兵の遺稿集『ああ同期の桜』であり、国会で「特攻隊の青年たちの気持ちに比べれば、こんな(首相としての)苦労は何でもない」(十三年五月の参院予算委員会)と述べたこともある。特攻に関して現役の首相として考えることがあるとするなら、それは散った学徒兵の心理ではなく、特攻という作戦を立案し準備し命令し送り出した側の理屈である。
後の世を受け継いだ我々が、特攻という歴史から見て取るべきことはその美しさではなく、過去の一時期において、日本という国全体が手段と目的を取り違えたことがあるという事実である。
参考に靖国神社問題@Wikipedia(ノートがめっさ面白い)
*1:TANSTAAFL:There ain't no such thing as a free lunch
はいんらいんというえらいひとのことば
えーと,論旨は「小泉が靖国参拝すると中韓の外交カードが増えるから,参拝はやめろ」ということでしょうか?(もし違ってたらごめんなさい,以下それを前提で反論させて頂きます)
そもそも管理人さんがおっしゃるとおり「中韓が靖国カードの価値をどう判断するかは完全に彼らの手にゆだねられて」いるわけで,単に中韓が勝手に靖国参拝を非難しているだけで,本来非難される筋合いのことではないと思います.
国のために殉死した人物をまつるのは珍しくない話ですし,政教分離を語るなら,それこそ外国に言われる筋合いではないと思います.
彼らの批判に対して日本は”丁寧に無視する”しか対抗手段はないのではないかと思います.
中韓は「日本はアジアの嫌われもの」などと主張してますが,国家ぐるみで反日教育しているのは「そうしないと都合の悪い」中国,韓国,北朝鮮ぐらいのもので,他の国で日本が大嫌いという国は聞いたことないです.無論,日本嫌いの"個人"はどこにでもいるでしょうが,国家規模で反日なのは中韓くらいのもの.それも理由は「太平洋戦争時代の日本人の蛮行」ではなく,「アメリカに追随している近代日本の姿勢」や「日本企業のビジネス上の行い」,「一部日本人観光客のマナー」などが主です.
もし旧日本軍が占領地で”南京大虐殺”のような非道を行ってきたなら,旧日本支配下のアジア諸国に親日的な国家が存在するはずはないはずです.
あと「特攻戦術」が戦略として失敗であるというのには賛成です.
<以下かなり乱暴な発言のため,これまでの発言で怒り心頭の方は読まない方が精神衛生上よいかもしれません>
靖国参拝をやめれば中韓との関係が善くなるというのはあまりに”お人好し”すぎると思います.首相が参拝をやめれば,中韓はよりいっそうの譲歩を迫って来るに決まってます.竹島,海上・海底資源,外国人参政権等々.
"人権保護法案"を推進している政治家など,中韓から賄賂をもらっている売国奴としか考えられません.
閑話休題
そもそも外交とは倫理や道徳などではなく,損得勘定に基づいて判断すべき"交渉"であって,「大金や政治的譲歩というコストを払ってまで中韓と"仲良く"するメリットが日本にあるかどうか」私は懐疑的です.
Posted by: Kk : 2005年10月29日 04:04
こんな僻地までようこそ。意味のとおってない文章ですみません。
論旨はだいたい正確に受け取っていただいているようです。
ただ、ちょっと順番が違うように思います。
別に、参拝をやめればすべて解決するとは思っていませんが、参拝を続けることが問題の解決を阻害している可能性はあると思っています。
小泉さんのほんとうの気持ちが非難すべきものではなかったとしても、それは彼らの知ったことではありません。過去に軍国主義を支えるための装置の一部として活用された歴史を持ち、現在もそのときの栄光をある程度保持している靖国に、ネームバリューのある小泉さんが参拝しているということ自体が、靖国カードとして機能しているのです。
靖国で譲歩するともっと要求がエスカレートするというのは、わりとよく聞く議論ですがほんとにそうでしょうか?
むしろ交渉のテーブルに出てきてくれたほうが、話し合いができていいように思います。別に日本外交にしたって、黙って相手の言うことを聞くだけってなことありえないでしょう。
ところが先方は、靖国カードを切って、テーブルに出てきてくれません。これでは外務省にどれだけ交渉力があっても意味がありません。要求がエスカレートすること自体は、別にいいじゃないですか。われわれがそれをスジの通った交渉ではねつけてやればいいのです。
ま、むりしてナカヨシコヨシを演出するこたぁないですが、経済的にも地理的に言っても、無視することはできません。
まずはどうにかしてテーブルへ引っ張り出すことの方が肝要かと。
お返事ありがとうございますw
>>「意味のとおってない文章」
それはむしろ私ですorz
相手を外交のテーブルに引っ張り出すのに必要なのは「力」だと思います
北朝鮮だって,いくら日本が拉致問題で文句言っても交渉のテーブルにすら出てこないのに,核問題に対して世界最強の米国が文句言ったとたん出てきましたし(まあ,あの国は外国の支援が無いとやっていけないほどせっぱ詰まってるし,核がないとだれにも相手してもらえないってのもありますが)
「小泉さんの気持ちは関係ない」というのは同意です.より冷酷な言い方をするなら,「首相」といういわば「日本国家の代表者」な時点で「私人としての行動の自由は無く,あらゆる作為・不作為に対して細心の注意を払う義務」があると思います(本当に小泉純一郎個人の人権を無視した話ですが,偉い人にはそのくらいの覚悟が求められてあるいみ当然かと).
で,靖国参拝ですが,そもそも外国にとやかく言われる筋合いの問題ではないし,スジの通った交渉で突っぱねるべき問題であり,首相は参拝を強行してカードの無効化を狙うべきかと思います.実際,外相の会見をドタキャンしたのが諸外国から非難されてると知って中国がカードひっこめた例もありますし.中韓以外から非難されてない靖国もその例にならってくれるとうれしいな〜wと
まあ,端的に言って靖国問題で日本が譲歩すべき理屈も,譲歩するメリットもないんじゃないかなぁというのが私の主張です.
わざわざ人様のサイトまで出向いて,板を汚してる事に関してはお詫びいたしますm(_ _)m
追伸
首相が靖国参拝をやめたからといって,事態が日本にとって改善するとは考えにくいです.
まあ,このへんは中韓に聞いてみたところで本音を言ってくれるわけもなく,実際にやってみて相手の反応を見るくらいしか無いのですが,私はただ中韓が喜ぶだけで日本にメリットがあるとは思えません.テーブルに引き出すだけならODAとかちらつかせればいいだけだし.
あと,中韓は現政権の維持のため反日でなければ都合が悪いのであって,日本との関係はせいぜい「背中にナイフを隠し持ちながら握手」というのが最大限の譲歩であり,その場合,日本もナイフを隠し持っているべき化と思います.
「靖国=かつての軍国主義の象徴」という印象がある限り、靖国カードは機能しつづけます。
おそらく、Kkさんのおっしゃる「そもそも外国にとやかく言われる筋合い」と特定アジア(という言い方を最近知りましたw)が靖国をカードとして使用するときの根拠にしている「筋合い」は平行線になっていると思われます。
もっとも昨今の報道では、若干カードとしての使いでが下がっているような気もしないではないw。
参拝を取り下げるかどうかは、参拝自体の価値をどのように感じているかで、個々人によって意見は変わってくるかもしれません。
俺は、靖国という装置が戦前戦中にかけてどのように使われていたかを考えるとあまり重要視する気になりません。参拝と引き換えに各種の外交交渉の解決が停止することのほうが問題が大きいと思います。