NASA、ハッブル宇宙望遠鏡の延命断念
スペースシャトル退役の発表を受けてのことだそうだ。
スペースシャトルには冗談みたいにでかい荷台がついていたが、今度のOSPでは、候補に上がっているどのモデルも人間とあとはちょっとした荷物くらいしか積まない仕様になっているようだ。シャトルは、そのでかさに任せて、実験施設ごと打ち上げて短期の宇宙ステーションみたいに使ったり、シャトルが昇れる程度の低軌道にいる衛星を捕まえて修理したりってことができた。まさにハッブル宇宙望遠鏡などは、シャトルでメンテナンスをしに行くことを前提として運用されているようだ。そのおかげで宇宙機としては例外的に巨大で複雑な機体になってしまい、コスト高の、事故の内容によってはリカバリの難しい(たとえばコロンビア事故)、面倒な乗り物になってしまった。なぜそんなに面倒なことになっているのかというと、要するに荷物と人をいっしょに運ぼうとしているからだ。荷物だけであればさほど気密や保温や衝撃に気を使わなくてすむし、旅の間に消費する空気や水や食べ物を持っていくこともない。場合によって打ち上げ費用を抑えるために若干の成功率の降下には目を瞑ることができるかもしれない。逆に荷物をあきらめて人間だけ乗せれば、馬鹿でかい荷台がなくなる分だけ、機体を小さく軽く、単純で丈夫な仕組みに作ることができる。小さく軽いから、1回の打ち上げ費用も安く済み、単純で丈夫だから事故のおきる確率も下がる。OSPはその反省を踏まえて、まず人間だけを安全に行き来できるようにしようとする発想だな。こういう議論は「われらの有人宇宙船ふじ」でもされていたのだけど。というか、俺もそこからパクって書いてるのだけど。
で、まぁ、荷台つき万能トラックが使えなくなるんで、そのトラックがないと使えなくなる望遠鏡もやっぱり使えなくなるんだよってのが冒頭の記事。
ふむ、そうすると、あと足りないのは、推進剤の消費が少なくて軌道遷移能力の高いロボットアーム付きタグボートのような有人宇宙船ではないだろうか。タグボートがあれば、いまのISSを資材集積場兼飯場兼修理工場のように使って、ちょっとした故障や推進剤切れで使えなくなった衛星を再生できる(ISSを修理工場にするアイデアは俺のじゃない、どっかで見たことがある)。衛星のある軌道まで修理に出向いてもいいし、ISSまで引っ張っていってもいい。コロンビア事故みたいな事例のレスキューにも使えるかもしれない。
一瞬、このタグボートを日本が作ったらいいじゃないかと思ったりもしたけど、いまの日本には有人で軌道にアクセスする手段がないのでむずかしいだろう。ちなみに、
われらの有人宇宙船ふじ
OSPの次はタグボートが必要だとか言う議論はいずれ出てくるであろうから、とりあえず今ここに書いておこう。そして、いつかこんな内容の報道があったら、俺はきっと「ほうれみろほうれみろ」とかいいながらあちこちにこのエントリのリンクを張りまくるのだ。
間違いない(←長井秀和って面白いか?)。